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北陸ツーレポ(18)能登町(2)2013年08月28日

もの悲しささえ感じる能登町でありましたが、海岸沿いのルートは実に爽快でした。


そして、この道を少し進んだところでとっても素敵なスポットに出会います。
これです↓

真脇遺跡(縄文遺跡)です。不意を突かれました。心はいきなりジョーモンモードに切り替わります。
真脇遺跡縄文館という立派な資料館があります。(有料300円)


↓この縄文館の前にはこんな大胆な石碑がありました。

日本漁業発祥の地。。。すごいものを見つけてしまった。。

碑文の後半部分はこう書いてあります。↓

「・・(略)・・その点で真脇遺跡は日本漁業発祥の地と言えます。」

「言えます」って。。。え?自称ですか?
正直、怪しい感じがしました。
こんなところでいきなり自称・日本漁業発祥地って言われてもねぇ。。。


資料館に入ると、なぜここが漁業発祥の地と言えるのかが説明されています。
↓絵にあるとおり、イルカ漁なんですね。どうりで石碑がイルカなわけだ。

この遺跡からは、土器や石器とともにイルカの骨が285頭分発掘されました。
イルカだけでなく、ナガスクジラゴンドウクジラの骨も出土しています。
中には石器が刺さったまま出土したものもあります。
これらの証拠から、この集落でイルカ漁をしていたのは間違いありません。

青森の三内丸山遺跡は縄文前期から中期の1,900年間でしたが、ここ真脇では、
前期~後期の4,000年間集落が続いたことがわかっています。何気に三内丸山を凌駕しとります。
イルカの骨の出土は前期末~中期初頭の地層からでした。約5,000年前になります。
なるほど.........そうなると「日本漁業発祥の地」は確かに間違いではありません。
疑って悪かったな....ちょっと贖罪意識を感じます。。


さて、青森では二ツ森貝塚で縄文時代のを見に行って、見事に裏切られましたが、
ここでは犬どころか、なんと出土した人骨↓が展示されていました。

複製ではなく実物です。
すでに土壌化しかかっていて、周囲の土と同化しつつあります。
図らずも、スッゴイものが見られました。
当然、他にも土器やら石器やらもたっくさん展示されていました。

ちなみに資料館内は原則撮影禁止です。ちゃんと撮影許可届けを提出して撮影しました。
撮影許可届けは、住所・氏名と撮影目的を書く欄がありましたが、
これは「観光の記念のため」と書きました。
ちなみに客は私一人です。平日ですからねぇ。。貸し切り状態です。


さて、次に外へ出てみます。
この遺跡のシンボル的存在が、この↓環状木柱列。

三内丸山と同じく、栗の木です。何が目的の施設かはわかっていないようです。
その他に、人骨が出土した墓穴や、2本・3本の木柱もありました。
ただし、住居跡は見当たりません。

↓これが真脇遺跡の遠景。遠くに海が見えます。

おそらく5,000年前は入り江がこの辺りにまで及んでいたのでしょうね。

この遺跡ではこれまでに発掘調査が7回行われています。
しかし、その発掘エリアは毎回小規模なものでした。ま、予算とか地権とかいろいろ事情はあるんでしょう。
資料館の方に聞いたら、発掘は全体のたった4%でしかないとのこと。
住居跡がないのはまだ発掘されていないからなんでしょう。

「発掘できないんですか?」と聞くと、
「発掘したい。でも国の史跡に指定されてしまったので、文化庁が許可しないと発掘できない。」

とのことでした。

残り96%にまだまだデカい発見の可能性が残されてるのに、何とももったいない話です。
真脇遺跡の史跡指定が早過ぎたということか。。

とにかく、真脇遺跡と出会えたことは大きな収穫でした。
いずれ真脇の名が教科書に載るような大発見があることを期待します。

--

さて、海岸ルートをさらに進みます。


恋路海岸というロマンチックな名前の海岸にやってきました。

約700年前にここで命を落とした一組の恋人たちに由来します。
ここを舞台にした「恋路海岸」というドラマがかつてあったそうです。
村下孝蔵にも「恋路海岸」という曲があります。
歌詞に「能登路は雨にかすむ~♪」という一節があるので、確かにここが舞台なんでしょう。
今は亡き村下孝蔵はここへ来たことがあったんでしょうか。。(ちなみに彼は九州出身です。)

一応、カップルにはお薦めのスポットということになっているらしいですが、
由来となった700年前のカップルは、ここで死んでいるということも知った上で訪れるべきかと思われます。

そんな揚げ足をとりつつ、この先を少し進んで、ついに能登半島の先端の町、珠洲市に入ります。

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