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千葉県栄町探訪(2)2015年10月25日

魂生大明神 ~信仰の原点は生殖にあり(2)~

さて、いよいよ魂生大明神のご神体に拝謁いたします。

↓心を清らかにしてからどうぞ。

石製で、高さ2.5m、周囲2.3m。日本一の規模を誇ります。
このご神体そのものの経緯はどこにも書かれていませんでしたが、
この地の性神信仰は10世紀頃かららしいです。1100年も前から続いているんですね。

12月の酉の市では、右側の木製のご神体で町内を練り歩くそうです。

それでふと思いました。

これって、わいせつ物陳列罪に抵触しないのか? と。。

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刑法第175条(わいせつ物頒布等)
わいせつな文書、図画その他の物を頒布し、販売し、又は公然と陳列した者は、二年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
販売の目的でこれらの物を所持した者も、同様とする。
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条文だけだと抵触してますね。。
しかし、何が「わいせつ」に当たるのかは、最高裁の判例で定義付けされているのだそうです。

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最高裁第一小法廷昭和26年 5月10日
「徒らに性慾を興奮又は刺激せしめ且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するもの」
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まぁ面倒くさいから、私なりに一言で表現してしまえば、

1100年の伝統は刑法に勝る

・・ってことでしょうね。

そもそも、生物の最大の存在理由は “生殖” にあります。次世代を残さねば、その種族は絶滅してしまいますからねぇ。。
「男根・女陰」などが信仰対象になっても、何ら不思議ではないのであります。
ちなみに「女陰」は「じょいん」と読みます。英語で「じょいん」と発音すると、Join(結合)ですね。
う〜む・・なんと意味深な・・・


さて、ご神体レポートを続けます。

↓石製のご神体の裏側です。

これは焼き物ですかね? 左端に先端が折れた悲惨な像もありますが。。
形や大きさも様々です。これはやはりモデルにしたものがそれぞれ違うから、ということなのでしょうか。。

↓次にご神体の右側を。

見事な光沢を放つ木製のご神体と、数百の木彫の男根が陳列してあります。

↓ちょっと見てみましょう。(一部モザイク処理してます。)

「元気な赤ちゃんを授かりますように。」

とても素朴で純粋な信仰心を感じます。これが最高裁の言うところの「善良な性的道義観念」というやつなんでしょう。
このストレートな信仰心に私は感動しました。
木彫の男根は奉納用に社務所で販売してるものと推察いたします。(残念ながら未確認です。社務所が閉じていたので。)


応用編もありました。

↓これ。

「唄がうまくなりますように・・」

え!? 赤ちゃんじゃなくて??
現地で見た時は「これは違うでしょ〜」と思いました。

しかし、帰宅してから写真をマジマジと眺めていて私は気付いたのです。

これは、のどチ◯コに引っ掛けているんだと。。

見事な応用です。しかも大明神様はその願いを叶えてくれたらしく、お礼の奉納(左端)までされていました。
信仰にひと捻り入れる庶民と、そのシャレがわかる神様。
私はこれほどまでに神様を身近に感じたことはありません。信仰って素晴らしいですね。

↓でもこれはさすがに違うでしょう。(中央)

気持ちはわからなくもありませんが、神様にお願いすることじゃないでしょうに。。
一応、お金払って奉納用の男根を買ってるんですから、本人は大真面目なのかもしれません。
素朴で純粋といえばそうなのかも。


魂生大明神。図らずも私はここで “信仰とは何か” を教えられた気がします。


次回は、階段を上がって大鷲神社のレポートです。



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