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東北ツーレポ(2)米沢 ― 2012年08月19日
2012年8月19日(日)
健康的に6:30起床。
昨夜は廊下のソファーが空いてたのでベッドとして活用しました。
↓
健康的に6:30起床。
昨夜は廊下のソファーが空いてたのでベッドとして活用しました。
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去年はマッサージチェアを活用しましたが、寝心地は断然ソファーの方がいい。
この健康ランドの自由さ加減が私は好きです。
外を見ると、分厚い雲に覆われながらも、切れ間から陽が差すという、なんとも中途半端な天気。
調べてみると福島・山形には濃霧注意報が出ていました。
濃霧はライダーにとっては、雨と同義。。
山間部ではまた雨具着用となるだろうな。。。
建物を出ると、昨日入るときはなかったバイクが隣にあります。
↓

ナンバーはお近くの所沢じゃないですか。
私より後に入館したんですね。
館内では全員「アロハガウン」に着替えますから、
誰がライダーなのかわからなかったのが残念です。
「じゃ、お先に!」と心で思いつつ、カッパ王国を後にします。
今日は福島県から山形県へ入り、米沢市を目指します。
そしてやって来ました、米沢駅。↓

この頃には快晴となっていました。ゆえに灼熱。さすが内陸気候です。
そして、米沢といえば、やはり上杉神社でございましょう。
旧米沢城内にあります。
↓

しかし、この米沢城って、ちょっと珍しくて、城に付き物の「石垣」がありません。
城内も高台になっているわけではなく、完全な平城です。
しかも中央まで遮るものがなく一直線なんて、戦を想定してないのでしょうか。。
さて、米沢で上杉というと、まず上杉鷹山を思い出しますね。
↓
城内も高台になっているわけではなく、完全な平城です。
しかも中央まで遮るものがなく一直線なんて、戦を想定してないのでしょうか。。
さて、米沢で上杉というと、まず上杉鷹山を思い出しますね。
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しかし、上杉神社の祭神は上杉鷹山ではなく、上杉謙信でした。
米沢藩初代当主、上杉景勝と鷹山は城に隣接する松岬神社に祀られていました。しかもそれは1902年になってからのこと。それまではみんな上杉神社に祀られていたようです。明治になって何故わざわざ分けられたのか?
入るときはまったく分かりませんでした。
この謎は、帰りがけに人力車をやってるおじいちゃんに聞いたら、教えてくれました。
郷土愛に満ちた人で、客がいなかったこともあり、延々と1時間ぐらい米沢のレクチャーを受けるはめに..

↑
この方、T翁です。仕事柄、米沢の歴史を図書館などでよくお調べになったそうで、
鞄の中にも常に歴史書が入っております。
私の疑問点は、上杉神社には上杉謙信・上杉景勝・上杉鷹山が祀られてたのに、
1902年になって上杉謙信だけとなり、景勝と鷹山は、上杉神社(旧米沢城趾)の外に新たに作った松岬神社に分祀されたのはなぜか?ということ。
T翁はおっしゃいます。
「それは明治天皇の勅命だ。」
上杉謙信は、神社を手厚く保護し、改修費用なども負担していたことが史実として判明したため、明治天皇がそれに報いるために謙信のみを祭神とし、他の二人と別格にしたというのが、この時の翁の説明でした。
翁「だから上杉神社の社には菊花紋章が許されてるんだ。観てないのか。写真撮ってこいっ!」
私「はいっ!ありがとうございますっ!撮ってきますっ!」
ということで、撮ってきたのがこれ↓
この方、T翁です。仕事柄、米沢の歴史を図書館などでよくお調べになったそうで、
鞄の中にも常に歴史書が入っております。
私の疑問点は、上杉神社には上杉謙信・上杉景勝・上杉鷹山が祀られてたのに、
1902年になって上杉謙信だけとなり、景勝と鷹山は、上杉神社(旧米沢城趾)の外に新たに作った松岬神社に分祀されたのはなぜか?ということ。
T翁はおっしゃいます。
「それは明治天皇の勅命だ。」
上杉謙信は、神社を手厚く保護し、改修費用なども負担していたことが史実として判明したため、明治天皇がそれに報いるために謙信のみを祭神とし、他の二人と別格にしたというのが、この時の翁の説明でした。
翁「だから上杉神社の社には菊花紋章が許されてるんだ。観てないのか。写真撮ってこいっ!」
私「はいっ!ありがとうございますっ!撮ってきますっ!」
ということで、撮ってきたのがこれ↓

おー、確かに菊の御紋が使われていますねぇ。
後で調べたところ、通常、神社の祭神は天皇と何らかの関わりがあるので、普通に菊花紋章が使われますが、上杉神社のように天皇直系ではない祭神に菊花紋章を許可するのは珍しいのだそうです。(靖国神社もそう)
神社の等級制度では、別格官幣社と呼ばれるんだそうですが、今はこの制度はありません。
私が思いますに、勅命というより、明治政府が作った神社の等級制度で別格官弊社に認定されるには、天皇とまったく関係のない景勝と鷹山を分祀するしかなかった、ということではないでしょうか。。
ちなみに認定されると、神社の運営費は国家予算から出ることになります。
これは調べてもどこにも出ていないので、あくまでも自説です。
ということで、謎はほぼ解明されたことにしましょう。。
さて、翁から聞いた面白い話をも一つ。
米沢は、伊達政宗の生まれ故郷でもあります。米沢城内で生まれました。
よって上杉神社内には生誕地を示す碑が建ってます。
しかし、伊達政宗は関ヶ原の戦いで上杉家とは逆の東軍につき、勝者となって仙台藩初代藩主となります。
石高は全国三位。西軍の上杉家は120万石から30万石に減らされ衰退します。
そういうことで、米沢生まれなのに米沢では “裏切り者” として伊達政宗は全く人気がないそうです。
それを示すものがあります。これも教えてくれたのはT翁。
これ↓は、2007年撮影のもの。「伊達政宗生誕之地」とあり、“呼び捨て”です。

その後、2009年には書き換えられて「伊達政宗公生誕之地」となり、“公”が付きます。
↓

公が付けられた背景は、確証はないのですが、2009年に放送されたNHK大河ドラマ「天地人」の影響ではないかと思われます。ちなみに上の二枚はネットから拾ってきたものです。
2010年には、木の杭から立派な石碑にグレードアップしますが、このとき、“公”の文字が意図的に小さくされたんだそうです。
↓

おぉ、確かに小さい。
そもそも元々、木の杭一本だけだったというところに米沢市民の思いが見え隠れしてますね。
そんなに嫌いなら石碑なんて建てなきゃいいのに、と思ってしまったりもしますが、悲しくも、観光振興の圧力はかくも大きなものなのかもしれません。。
これも実はT翁に「撮ってこいっ!」と言われて撮ったもの。
最後にもう一つ撮ってこい!と命じられて撮ったのがあります。
それがこれ↓

上杉神社の一の鳥居ですが、下段の横柱だけが妙に白いのがわかります。
去年、ここがポキッと折れたので、新しい石で修復したんだそうです。
翁は、
「四国産の御影石を使ってるんだっ!」
と、誇っていらっしゃいました。しかし私はそれ以前に、
鳥居が折れるって縁起悪いんじゃ.......
と思いましたが、それはとても翁の前では口に出せませんでした。。。
ということで、T翁に命じられて、3回ほど神社を往復しました。
翁がネタを小出しにするからであります。
炎天下で長袖のウェア来てるんですから、もう汗だく。
しかし文句は言えません。
翁は全身黒づくめで人力車引いてるんですから。。。。
でも、あとでネットで調べても出てこないようなネタを提供してくれたことに感謝です。
こういう地元の方との出会いもまた旅の醍醐味であります。
あ、そうそう、もう一つネタがありました。
こちらの写真↓を御覧ください。
二度目の出演、上杉鷹山公です。なんと2つも銅像があります。伊達政宗とは扱いが雲泥の差。
「なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人のなさぬなりけり」
有名な言葉ですね。かのジョン・F・ケネディも日本の最も尊敬する政治家として名を挙げたといいます。
鷹山公が日本人に広く知られるようになったきっかけは、このケネディのコメントだそうです。なんかちょっと悲しい気もしますけどね。。
さらに悲しいのは、この有名な言葉は、武田信玄の
「為せば成る、為さねば成らぬ成る業を、成らぬと捨つる人のはかなき」
を基にしてるという点。まぁはっきり言って「パクリ」でございますね。
しかも、上杉家のかつての宿敵・武田家からのパクリですか。。
T翁の前でそんなこと言ったら、きっと殴られてたと思いますけど。。
で、ケネディが鷹山公を知ったきっかけは、1908年の内村鑑三の英文著書だそうです。
う~む、因果は巡る。。知れば知るほど奥が深いぞ、米沢は。。
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